残業して達成感を感じているなら相当マズイ件

久々に残業するとダメージ大

世の中の会社は、「働き方改革」とかいうキャッチフレーズのもと、残業を減らすことに躍起になっているようですね。
ほんの数年前までひたすら社員を働かせ続けていたのが、手のひらを返したようにすぐ帰らせようとしています。

かく言う私、現在客先常駐をしているフリーランスエンジニアですが、現在の常駐先に来てからほとんど残業をしていません。そもそもフリーランスには残業と言う概念はありませんが、会社員的に言えば月10時間の残業があるか無いか、といったところです。
ちなみに、基本的には報酬は月額固定ですから残業代はありませんが、基準となる時間から決められた上限以上働いた場合は、超過分として報酬に上乗せされる仕組みです(今まで超過したことはありませんが)。

ただ、現在の案件で久々に残業時間が長くなっています。
元々ギリギリの納期で、かつ仕様変更が途中で頻繫したりと、本来あり得ない状況ではあるのですが、やむなく残業でカバーせざるを得ない状況となりました。

毎月続くような残業ではないので良いのですが、久しぶりに残業が続くと、やっぱり疲れが抜けにくいですね。
いつもなら、帰宅した後に必要な技術に関する勉強をしたり、ブログ等で情報発信をしたりと色々やる事はあるのですが、さすがに2~3時間残業して帰宅した後にやる気が起きないです。

改めて、「残業はやるもんじゃない」と再認識しているわけですが、過度な残業がどのような影響を及ぼすのかをまとめてみることにしました。

60時間以上残業すると幸福感を感じることも

残業なんて、やればやるだけ心身に悪影響を及ぼすものとばかり考えていましたが、ちょっと興味深い記事がありました。

日本企業にばびこってきた「残業」。長時間労働が健康などのリスクをおびやかしているにもかかわらず、実は個人の幸福感を高めてしまう現象「残業麻痺」という驚くべき状態が生み出されているという。

こちらの記事によると、残業時間が60時間に達するまでは幸福感は下がっていくのですが、何故か60時間を超えると幸福感が再び上がっていくという調査結果が出ているそうです。

この幸福感とは「主体的幸福感」と呼ばれるもので、決して残業時間が60時間を超えたからって人間が幸せになるはずもなく、あくまで本人が主体的に感じる幸福感が少しだけ上がっている結果が出た、というものです。

実際には、残業時間に比例して、食欲の減退、強いストレス、重篤な病気、疾患などの割合も上がっていると解説されています。

まず、上記のような状況に陥っている人は、かなり危険なレベルに達していると思われます。

冷静に考えてみてください。
本来、毎月60時間以上も残業を余儀なくされるような職場にいれば、残業が常態化している現在の状況を変えたい人も多くなるはずなのに、過度の残業の影響でいつのまにか自尊感情と達成感を感じ取ってしまい、本来持っていたはずの現職への疑問や、転職したいという意思が薄らいでしまう危険があるという事です。

まず残業を無くしてから次を考える

確実に言える事は、月60時間以上の残業が常態化している人は、まず残業を減らすことが急務です。
上記の記事内でも「残業麻痺」という言葉で表現されていますが、知らず知らずのうちに、長時間残業で自身の感覚が麻痺し、本来感じるはずの苦痛を感じなくなっている可能性が高いです。

このような状態で、現在の職場について考えることや、自身の将来について考え直すのは少々無理があると思います。
正常な感覚が麻痺しているのですから当然のことでしょう。

このような状態まで陥ってしまった場合、とにかく目の前の残業を減らして、まともな心身の状態を取り戻してから、将来のことを考えるべきかと思います。
「いくら残業しても大丈夫な人もいるよ」などという意見は論外で、危険な発想です。自分が出来るから他の人も問題ない、その考え方自体が無言の圧力となり、周囲の人を苦しめることになります。まず自分本位で考えるべきです。

残業を減らす方法ですが、まず残業の少ない部署、職務へのチェンジを会社に希望しましょう。当たり前のことですが、自分から会社に伝えないと、誰も代わりに交渉などしれくれません。

ここで、「残業代をアテにしてるんだから残業くらいさせろよ」という人については、このブログを見るのをやめて、どうぞお好きになさってください。
体が続く限り残業を続けて小金を稼がれてはいかがでしょうか。
もっとも、今のご時世そんなに生活残業が続けられる保証はありませんがね。

人生は短いので早めの行動を

とにかく残念時間を減らすこと努力をしないと、まともな心身の状態を取り戻すのは困難です。
肉体疲労だけで済んでいるうちは良いですが、そのうち精神的苦痛が重なり、鬱病や適応障害など発症してしまうと、長い治療との戦いが待っています。
そうなると、人生を立て直すのに多大な苦労を強いられてしまいます。

残業を減らし、自分の時間を確保することで、心身ともに良い状態を取り戻して、それから自分の将来をしっかり検討すべきです。
無理に会社を辞めなくても、今は副業という手もあります。
本業で残業代に頼らず、副業を考えてみるのも良い方法です。

それでも、社内での交渉が思うように行かないのであれば、転職も検討したほうが良いと思います。
激務を続けながら転職活動を行うのは、当然体への負担も大きくなります。
リスクはありますが、そもそも60時間以上の残業が続く社員の希望を聞けないような会社は、即危険だと認識すべきです。
現状にとどまるだけリスクが高まると考えるのが無難です。

ご参考までに、私のようにITエンジニアとして働かれていて、転職活動が思うようにいかない人であれば、フリーランスへの転身を検討することも1つの方法です。

私も43歳の時に、会社員からフリーランスエンジニアに転身し、収入は会社員時代の1.5倍に増え、なおかつ残業時間もほぼ無い状態の職場環境を手に入れました。

他の職種と比べて、ITエンジニアは環境を変えることのリスクよりもリターンが上回りやすい職種だと考えています。
人生は自分で思っているよりも短いです。人生100年時代とは言え、自分の寿命がわかる方なんていません。

貴重な時間を無駄にしないように、まずは残業時間を減らして、自分の理想の将来を実現するために頑張りましょう。


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