ITエンジニアのための脳活! 書籍『運動脳』で知るべき驚くべき効果

最近の悩み:記憶力の低下を感じる

どうも最近、忘れっぽくなった気がする。
仕事をしてて、ついさっき行った会議の内容だったり、新しく参入したメンバーの名前だったり。。。

あと、新しいスキルの学習をしていても、中々記憶に定着しないというか。。。

20代のころはもっと楽に記憶できていたと思うんだが。

なんてことを感じる方、多いのではないでしょうか。
少なくとも、このブログに訪れた40代以上の方なら、同じことを感じた事があるはず。

さすがに年齢のせいかな、と私も感じていましたが、ある書籍との出会いで、考え方が全く変わりました。
それが、アンデシュ・ハンセン著「運動脳」という本です。

「運動脳」という本で知る脳と運動との関係

この本、たまたま日経新聞の広告欄で見て、ちょっと気になっていたんですね。
最初は興味本位で買ってみたんですが、これが実に「目からウロコ」の内容でした。

この本の内容を簡単に箇条書きで紹介すると、こんな感じです。

  • 運動が脳に与える効果について様々な研究結果を交えながら紹介している
  • 成人後も脳内の前頭葉が大きくなり、死の直前でも海馬の細胞数が増える人々についての研究結果が紹介されている。共通していたのは、日常的に「有酸素運動」を行っていたこと。
  • 運動には脳の老化を防ぐ効果がある。成人後は脳の大きさや海馬のサイズは徐々に縮小していく傾向があるが、運動によって海馬は縮小するどころか大きくなることが研究で明らかになっている。これにより、記憶力の低下を防ぐことができる。
  • 運動は集中力の向上にも効果的である。運動をするとドーパミンの分泌が促進され、周りの雑音のボリュームを下げて集中力を高める効果がある。研究でも運動によって集中力が改善することが示されている。

どうですか?これだけでも、運動がいかに脳にとって有益であるかがお分かりかと思います。
ちなみに、上記で「有酸素運動」と出てきましたが、決してプロアスリートがやるようなハードなトレーニングではなく、一般的なランニングやウォーキング、エアロバイクなどで十分な効果が得られると書かれています。

ITエンジニアこそ「運動脳」を読むべき理由

運動によってメンタルヘルスを良好に保つ

「第4章 うつ・モチベーションの科学」に、いかに運動がメンタルヘルスに有効であるかが書かれています。

実際に、著者(精神科医)のもとを訪れた患者の事例が紹介されていますが、この患者は当初「うつ病」と診断されましたが、著者からまず勧められたのは薬ではなく「運動」でした。

最初は週に3回のウォーキングを始め、慣れてきたら徐々にランニングを行うようにしました。
その結果、数か月後にはこの患者のうつ病の症状が改善されていったとのことです。

この章では、運動には抗うつ剤と同じ効果があると書かれています。
しかも、運動なので副作用を気にする必要もありません。

ITエンジニアという職業が語られる際、しばしばメンタルヘルスに支障をきたしやすい仕事であると紹介されることが多いかと思います。
実際に支障をきたした経験のある方もいらっしゃるかと思います。
そんな時は、運動こそがあなたのメンタルヘルスを守ってくれるものであると覚えておきましょう。

集中力アップの近道は運動

大事な場面であるにもかかわらず、思うように集中できない事ってありますよね?
集中しなきゃいけない時に限って、思わずSNSをチェックしてしまったり。

集中力のアップに関しても、実は運動が効果を発揮してくれます。
脳内でドーパミンという物質が分泌されると集中力が向上するのですが、運動によってドーパミンの分泌量が増えるのです。

本書では、「ドーパミンの量を増やすには、ウォーキングよりもランニングのほうが適している」と書かれていますので、可能であればランニングを行ったほうが良いでしょう。

私のように在宅ワークを継続している人で、最近集中力の低下を感じる方であれば、業務開始前にランニングを行うことをオススメします。集中力を高めた状態で業務を始めることができますよ。

記憶力の向上に運動は欠かせない

日進月歩のIT業界で、ITエンジニアは常に新しいスキルや知識を吸収し続ける事が求められる職業だと思います。
私のように40代のITエンジニアであっても、できることなら記憶力を低下させたくはないですよね。

本書では「運動以上に記憶力を高められるものはない」と太字で書かれているくらい、記憶力の向上に運動は欠かせません。
脳のなかで記憶力を司る「海馬」という領域がありますが、運動によって海馬が成長することが実験によって証明されているそうです。
しかも、実験で行われた運動というのは、特別ハードなトレーニングという訳でもなく、週に3回、40分、早足で歩くというものでした。これを1年間続けたグループの海馬が、2%ほど大きくなっていたという事です。ちなみに、何も運動をしなかったグループの海馬は、1.4%ほど縮んでいたそうです。

この実験結果を知ると、「このくらいの運動を続けることで記憶力の向上が期待できるなら、やってもいいかな」と思えてくるのではないでしょうか。

手軽に始められる運動で脳をアップグレードしよう

これまで紹介した内容は「運動脳」に書かれている内容のほんの一部です。一通り読み終えるころには、自分の脳もまだ捨てたもんじゃないと希望が見えてくるはずです。

私もこの本を読む前は「記憶力や集中力の低下は年齢のせいかな」と嘆いていましたが、読み終えてからは「嘆くまえにまず運動だな」と考えを改めました。
雨の日以外は、仕事の前にウォーキング(たまにランニング)を30分ほど行い、仕事中にも腕立て伏せやスクワットなどの基本的な筋トレをするようになりました。

在宅ワークをかれこれ2年以上続けてきて、体力の低下も悩みではありましたが、運動を継続的に行うことで体調も徐々に良くなってきた実感があります。

皆さんもぜひ「運動脳」を読んで、運動こそが脳を活性化させる最良の手段であると実感していただきたいです。そして、運動を習慣化して脳をアップグレードしていきましょう。

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