40代での転職の際に注意しておきたい事

どんな年代でも、転職は一大事だと思います。
ただ、20代や30代と違って、多くの40代は「抱えるもの」が多くなります。
当然、転職もより慎重にならざるを得ません。

私は2017年9月からフリーランスエンジニアになりましたが、転職する前に色々考慮したこと、ハードルが高いと感じたことは当然ありました。
フリーランスになった直後だって、色々不安も抱えながら働いてました。

40代での転職を考えるにあたって、やはり気を付けておきたい事はあります。
フリーランスにも会社員にも共通の注意点もあれば、フリーランス特有の注意点もあります。
ここでは、私の経験も踏まえて、いくつか注意点をご紹介したいと思います。
決してネガティブな目的ではなく、同じような境遇の方に少しでも成功して頂きたいので、私が思うところを全て書かせていただきます。

あなたの転職の目的は明確か?

これはもう40代に限らずって感じの事ですが、やっぱり目的って大事です。
フリーランスでも会社員でも同じです。
私も会社員時代、様々な不満を抱えて悶々とした時期を過ごしていましたが、最終的には以下のシンプルな目的に絞りました。

  1. 短期間で年収をアップさせる為
  2. 管理業務ではなく開発現場での仕事に集中する為
  3. 会社都合の転勤の可能性を排除する為

もはや会社員では到底実現不可能な目的ですが、「フリーランスで腹を決めてやるしかない」と決心できたので良かったと思っています。

今更思う事ですが、会社員時代に抱えてた様々な悩みや不満って、十分な収入が得られていれば大体解決することだと思うんです。
いくらストレスのかかる人間関係だろうと、不本意な管理業務であろうと、十分な給与が得られれば割り切れるものです。

やはり給与の低さと、今後予想される給与の上昇カーブを考えた時に、「いくらこの会社で頑張っても得られる収入はたかが知れてる」と気づいた時に、一気にモチベーションが低下しました。

という訳で私の転職の目的は収入が第一としました。
「金が目的か?」と言われれば「はいそうです」と返します。
だってお金がないと不自由しますから。

何でもいいので、自分なりの転職の目的はしっかり定めておいた方が良いです。
あれもこれも欲張ると、転職自体が実現できないまま時間が過ぎてしまいますよ。

家庭環境は40代での転職に寛容か?

これも大事です。
特に結婚して子供もいてマイホームをお持ちの方は、家族の理解がけっこう重要です。

幸い私の妻はエンジニアの業界の事なんて何にも知りません。
なので仕事の事で細かい口出しは一切しません。
転職は30代と40代で一回ずつしましたが、いずれも快諾してくれました。

結局、私が不満を抱えて悶々と毎日を過ごすくらいなら、転職してのびのびやってくれれば良いって感じの反応でしたね。
私は転職に関して、配偶者には恵まれていたと思います。

子供たちも特に転職に対する反応はなかったです。
そもそも、私が普段どんな仕事をしているかなんて知りませんから(笑)。
子供に仕事の内容を説明しづらいのは、エンジニアあるあるではないでしょうか。

結局、家族にとってはお父さんの仕事がどうであれ、今の環境が変わらなければOKって感じですよ。別に子供を転校させるわけでもなく、マイホームを手放すわけでもなく、家族的には何も変わりませんでした。

お父さんも朝家を出て、夜帰ってくる生活リズムは変わらないので。
(私は現在客先常駐のエンジニアなので、在宅勤務はしていません。)

ただ、世の中の奥様がみんな旦那の仕事に理解があるか分かりませんので、とにかく現状を変えないための努力は惜しまないようにしましょう。

ちなみに、私は両親にフリーランスになることは当初言いませんでした。
世代が違うとたとえ親子でも理解し合えないことだってあります。
それにもう40歳ですし、今更自分の仕事について親に相談することでもないでしょう。
親と相談したくなる方には、フリーランスになることはあまりお勧めしませんね。

大切なのは、「あなたが自分の人生をどうしたいか?」ですから。
いつまで親が敷いたレールの上を歩むんですか?

両親の体調はどうか?

私は2017年9月にフリーランスとして働き始めましたが、悲しいことに2ヶ月後の11月、父が他界しました。2年前から患っていた肺がんが原因でした。

精神的には結構きつかったです。
ただでさえ、フリーランスになったばかりで不慣れな状況です。
そんな中、体調が急変した父を病院に見舞いに行ったり、不安とストレスで体調を崩した母のフォローをしたりと気が休まらなかったです。

結局、フリーランスになった事は父には伝えられずじまいでした。

40代にもなると、自分の両親もそれなりに年を取って、体もどこかしら悪くなっていても何の不思議もありません。
ただ、私が言いたいのは、両親の事を理由に転職を躊躇してはいけないという事です。

確かに両親の体調は重要な関心事です。
ですが、自分自身の人生にとっては1つの出来事に過ぎないという事です。
どんな人間だっていつか死にます。それは止めようがありません。

私達だって、子供たちの親としていずれ年を取り、子供たちに看取られて死ぬ日が来ます。
その時に、「父さん幸せな人生だったよね」と言われて死ぬ方が後悔ないじゃないですか?

なので、両親の事を言い訳にしてはいけません
ただ、現実として親の死というのは色々な変化を家族にもたらします。
その辺も織り込んだうえで、転職活動を進めましょう。

現在の会社に留まるメリットは考慮したか?

これはフリーランスを目指す人への注意点となります。
せっかく転職の話をさんざんしておいて、「今更会社にとどまるって何だよ?」って思われるかもしれません。でもこれからの時代、副業もどんどん容認されていく時代になるでしょう。

仮に今の会社での仕事に不安や不満があるとして、もしそれらが副業による収入をプラスすることで家計が安定すれば、多少のことは我慢できるかもしれません。
それに現在の日本では、まだまだ会社員という立場のメリットは大きいです。

会社員というだけで、フリーランスよりも簡単にローンが組めます。
また、福利厚生や厚生年金、健康保険など、フリーランスに比べると「安定」という意味ではそのメリットは無視できません。

世の中には、会社員のメリットを生かしつつ、副業で自分のやりたいことを実現しながら収入を得る生き方もあります。自分の嗜好や人生の目的を熟慮したうえで、転職活動に臨みましょう。

もし今の会社に何のメリットもないと気づいた方は、すぐに転職活動を始めましょう。
別の会社にしろ、フリーランスにしろ、可能性はいくらでも転がっています。

まとめ:40代は慎重かつ大胆な転職を

大抵の人は、守るべきものが多くなると大胆な行動は取りづらくなるものです。
攻めよりも守りの戦略重視に考えがちです。

ただ、勘違いしないで頂きたいのは、会社員=守りの戦略、ではないという事です。
極端な話、ブラック企業に属すること自体がリスキーです。

私もフリーランスになった直後は不安を感じました。
ですが、1年経って、この決断は正しかったと確信しています。
余計なストレスを抱えること無く、システムエンジニアとしての仕事に専念でき、なおかつ会社員時代の平均年収も超えられそうです。

40代の転職は勇気も要りますが、慎重なだけでは何も進みませんし、大胆なだけでは失敗します。「慎重かつ大胆に」転職活動を進めましょう。

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コメント

  1. さっちゃん より:

    初めてまして。
    39歳でエンジニアになることを考えておりますが無謀な挑戦でしょうか?

    • Tatz Tatz より:

      コメントありがとうございます。
      私は43歳でフリーランスエンジニアに転身しました。
      さっちゃんさんは未経験からエンジニアを目指していますか?
      確かに楽な挑戦ではないとは思いますが「無謀」ではないと思います。
      私が知っている方では、自衛隊を定年後にエンジニアに転身された凄い方がいらっしゃいます。
      やはり挑戦は自分の気持ちの強さが大部分を占めると思いますので、さっちゃんさんも自分の思いを大切にされながら挑戦してみてください。
      何か疑問に思う事や気になることがあればご相談ください!