転職するなら親が元気なうちに決断すべき理由

ブログのタイトルにもありますが、私がフリーランスに転身したのは40代になってからです。

40代ともなると、結婚してお子さんがいらっしゃる方であれば、子供の成長と同時に気になり始めるのが、「両親の健康」ではないでしょうか?

元気だと思っていた親が体調を悪くしたり、入院したりすると、多少なりとも不安を覚える方が多いのではないかと思います。

これはITエンジニアに限らない話ですが、もし現在転職をお考えの方がいらっしゃいましたら、ご両親が元気なうちに行動しましょう。その理由を以下にお伝えします。

親の介護が必要になると身動きが取れない

これは言わずもがなかと思いますが、親が要介護状態になると生活が一変します。
まだご両親が健在のうちは、健康なほうの親が介護を行うことになりますが、既に独り親の状態で要介護状態になれば、面倒を見るのはそのお子さん達になります。

現在は介護保険制度もあり、介護が必要な老人向けのサービスも拡充していますが、それでも介護そのものの負担はある程度家族が背負うことになります。

私の場合は、ちょうど妻の父親が軽度の介護を必要とする状態となっており、今は妻の母親が日々の世話をしていますが、通院などの必要がある場合は、私の妻が休みを取って対応しています。既に私たちの生活にも「介護」が少しずつ入り込んできています。

転職活動に時間をかけすぎて、いつの間にか両親の介護が発生してしまうと、転職そのものの決断も鈍ってしまう可能性があります。

親が独り身になるだけでも家族の負担は増える

では介護さえ発生しなければ良いかと言うと、そうではありません。

私の父親はすでにガンで他界していますが、独り身となった母親のサポートに苦心する日々が続いています。

父親が他界したのは、私がフリーランスになって数か月後の事でした。
2年以上ガンの治療を続けている状況だったので、余計な心配をかけまいと、フリーランスになったことは病状が落ち着いてから話そうと思っていましたが、それもできずじまいでした。

それ以来、母親は父親の死をなかなか受け入れられずに、毎日のように落ち込んでいました。
毎日のように「早く私も死にたい」と口にする日々でした。

私も毎日のように母親に連絡を取るなどしてフォローをしていましたが、父親が典型的な亭主関白だったのもあり、母親は普段の生活から父親に依存していた状態なので、いざ独り身になると、何をしてよいのか未だに分からないそうです。

そもそも、どんな人間でも配偶者の死を簡単に受け入れられるわけもありません。
私も、将来の自分を見るような気分で、現在は母親のフォローをする日々です。

どのみち大変なら決断は早い方が良い

以上のように、私の周りでも親が要介護状態になったり、独り身になったりと状況が変わっていったわけですが、いずれも私がフリーランスに転身した後の事です。
何が起ころうが、もうフリーランスになった後ですから、腹をくくって状況を受け入れるしかありません。

これが、もしフリーランスに転身する前にこれらの状況に陥っていたら、果たしてフリーランスへの転身を決断できていたか、自信はありません。

「この状況でフリーランスに転身して本当に大丈夫なのだろうか?」

特に根拠の無い不安だと思います。
しかし、人間は目の前に既に不安があると、なかなか踏み出せないものです。
自分だけの不安ならまだしも、両親への不安はコントロールできません。

私の場合、先に決断してフリーランスになって、両親の状況が変化したのはすべてその後の事だったので、ある意味運が良かったのかなと思います。

親元を離れて、実家の両親の事は他のきょうだいに任せている人は関係ないでしょうが、親元のそばで暮らしている人にとっては、親の世話とか介護とか、無関係ではいられないでしょう。

自分が年を取れば、その分大変なことが増えることは仕方ありません。
であれば、人生の決断は早いに越したことはないです。

親や周囲を気にして決断が遅れて、結局自分の思ったことが何もできなかった人生より、決断を早めて何があっても受け入れると腹をくくれば、後悔は少ないと思います。

一番良くないのは、決断が遅すぎたことを棚に上げて、転職できなかったのを親のせいにすることです。多くの場合、それは自分が決断を出来なかった事への言い訳でしかありません。
親がどうであれ、周囲がどうであれ、自分の人生の決断は自分の責任です。

親を大事にしたいならまず自分を大事にする

「じゃあ親のことはどうだっていいのか?」と言われる方もおられるかもしれませんが、そもそも自分の仕事って親や周囲の事を優先して決めるものですか?

自分が何を仕事にしていくかは、人生の中で重要な要素だと私は考えています。
もちろん仕事で得るお金も大事ですが、自分が嫌な仕事をずっと続けられるものでもありません。嫌な事を続けることへのストレスは色々な場面で表れてきます。

親や周囲の人を大事にしたいなら、まずは自分が納得できる仕事をして、余計なストレスは遠ざけて、充実した日々を送ることが重要です。自分の人生が充実して初めて、周囲の人にも優しくできます。

自分を大事にして初めて、親や周囲の人を大事にできます。
この順序を勘違いしないようにしましょう。

今の仕事、会社が自分を大事にしてあげられないのであれば、迷わず転職を考えるべきです。
そして、ご両親が元気なうちに、その決断をしましょう。
全ては自分とご両親、周囲の人達のためになるのです。

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