40代システムエンジニアはもっと自信持っていい

40代エンジニアでも自信が持てる根拠とは?

現在、会社で働く40代エンジニアの皆さん、

もしあなたが現状に不満や不安を抱えつつも、転職を躊躇されている状況であれば、私は一言申し上げたい。

「もっと40代エンジニアも自信持っていいと思います!」

それはなぜか?

それは、「自分もフリーランスになれたから!」という、非常に短絡的な理由ではあるのですが、この「40代」というところにひとつのヒントがあると思います。

現在40代に差し掛かっている人の多くは1970年代生まれです。
1970年代に生まれた方が大学生の頃は、「就職氷河期」という時代でした。
バブルが崩壊し、企業の業績悪化と共に、採用活動すら消極的になっていった時代です。
「新卒採用ゼロ」という状態も珍しくはありませんでした。

この時代に就職活動し、社会人となられた方々は、保守的思考の人が多いように感じます。
そんな方達が、いくら現状に不満を持っていたとしても、やはり苦労して獲得した

「正社員」

という立場を捨てるのは、中々勇気が要ることかもしれません。

ただし、会社員としての人生が果たして例外なく「幸せ」なのかどうかは、非常に冷静に考える必要があると私は思います。

これから超高齢化社会を迎える日本ですが、これは会社組織にも同じことが言えます。
日本全体の人口構成が逆ピラミッドなら、会社の中だって同じ。
要は中高年社員が社内でダブついている訳です。

社内の数少ない役職を多くの中高年社員で奪い合う状態、これが果たして幸せな仕事人生と言えるのでしょうか?
私は今の時代の40代だからこそ、貪欲に転職活動をすべきだと思います。
特にエンジニアの方はなおさらです。

エンジニアには追い風が吹いている

ではなぜ、40代エンジニアは特に自信を持っていいと言うのか?

かつてはエンジニア35才定年説とか言われていた時期がありました。
ちょうど私もその頃に転職活動をしており、この言葉には悩まされた記憶があります。
今思えば、大して根拠の無い定説だったと思っています。

簡単に言うと、プログラマーという職種を「若手の力仕事」みたいに捉える人がいて、プログラミングを早く正確にするためには、中年より若手社員のほうが覚えも早いし作業も早い、という偏った見方が生み出した言葉だと思っています。

でも実際にはどうでしょう?
40歳を過ぎても開発の現場で生き生きと働くエンジニアの方々を私は数多く見てきていますし、中には60代で現役のエンジニアとして仕事をされている方も知っています。
35歳という年齢には、今やなんの根拠もありません。

それに今や、人生100年時代と言われています。
医療も常に進歩し、世界的に平均寿命が伸び続ける中で、誰しも100歳まで生きる可能性が広がっている状況です。40代なんて、人生の折り返し年齢では無くなるはずです。

現代のビジネスで注目される以下のキーワードも、IT業界抜きでは語れないものばかりです。

  • 人工知能(AI)
  • IoT(Internet of Things)
  • ブロックチェーン

つまり、現代において、エンジニアという職種は常に社会に求められている対象なのです。

あなたのエンジニア経歴を振り返ってみて欲しい

さて、40代にさしかかるエンジニアの皆さんも、おそらく何かしらのシステム開発の現場を経験し、何らかの設計またはプログラミングの経験をお持ちかと推察します。

この世代のエンジニアの方は、「自分のスキルはもう時代遅れだ」という先入観をお持ちの方が多いのではないでしょうか?

私もそうでしたが、確かに20代の頃プログラミングをやっていたとしても、当時と今のプログラミング言語やフレームワークを比べるとトレンドが全然違います。
「今更新しい言語やフレームワークを覚えるのもしんどい。。。」と思われるのも無理はありません。

ただ、昔と今で決定的に違うのは、
「システム開発スキルの学習コストが格段に下がっている」という事です。

私も新卒で入社した会社では、20代の頃に会社のお金でOracleの講習に行かせてもらった記憶があります。確かPL/SQLという言語の講習だった記憶があります。
とにかく、スキルを習得するのに昔はお金がかかりました。
個人レベルではなかなか払えない金額です。

それが現在では、インターネットで検索すればある程度の技術情報が得られますし、個人向けのプログラミングスクールも沢山あります。金額も相当安くなっています。
加えて、開発環境も今や無料でダウンロードできる時代。
Javaならeclipse、C#やVBであればVisual Studioが無料でダウンロードできます。

私が20代の頃はシステムエンジニアでも自宅でパソコンが無い方は多かったです。
デスクトップパソコンが30~40万だった時代ですから無理はないです。
今や、高スペックのノートPCでも10万ちょっとだせば買える時代。
エンジニアにとっては、低コストで開発スキルを習得する環境は整っているわけです。

40代から再び勉強をするのは確かに億劫かもしれません。
でもこれまでエンジニアとして頑張ってきた方であれば、恐れることではありません。
それに今は人生100年時代です。40代でもまだまだ若手だと、自分に言い聞かせて勉強してみましょう。意外とできちゃうものですよ。

それと、もう1つ重要な経験があります。
それは、どんな役割や立場であれ、社内でシステム開発のプロジェクトの流れを体感していることは、何にも代えがたい経験です。

例えば、全く他業種で働いていた方が、転職してシステムエンジニアになりたいとします。
現在では、「未経験からエンジニアになれる」という謳い文句で宣伝しているプログラミングスクールがやたら多いです。

本人のやる気があれば、しっかり勉強してプログラミングスキルを習得し、案件を獲得するところまでは出来るかもしれません。
しかし、未経験の人に絶対的に足りなくて、しかもどんなに勉強しても習得できないものがあります。

それは、「現場でのシステム開発経験」です。
こればかりは、未経験の方はどうしようもありません。
だって、この業界で働いたこと無いんだから。

おそらく、どんなにスクールでプログラミングの勉強をしても、初めて参加した現場では色々とカルチャーショックを受けるかもしれません。
ただでさえ、IT業界にはブラックな企業があふれているので、たまたま行った現場で辛い思いをする可能性は否定できません。

想像するに、40代でエンジニアの方々は、20~30代の間に何回かは不条理なプロジェクトでの苦い経験をすでにお持ちではないでしょうか。
明らかに無茶な納期、毎日のように発生する仕様変更、終わらないバグ修正、次々と体調を崩すプロジェクトメンバー。。。

要は、「こうやったら、こうなったらダメなんだ」というノウハウを自然にストックしているのが40代のエンジニアだと思うのです。
私も現在は客先常駐でシステム開発に参加していますが、以前は常駐エンジニアを受け入れる側の人間だったので、求められている事を理解する能力は高いと思っています。
以前は特に価値を感じていませんでしたが、以前勤めていた会社での苦い経験が今に活かされているとつくづく実感します。

なので、40代で頑張っているエンジニアの皆さんの経験は、環境が変わっても必ずどこかで役に立つはずです。

おわりに

私は現在フリーランスとして幸いにもエンジニアとして仕事をさせてもらっていますが、別に会社員を否定するわけでも何でもありません。
ただ、今の会社での仕事に不満があり、何とかしたいと思っている方は、自分の年齢に気後れすることなく、色々な選択肢を検討してみていただきたいです。
それが他社への転職であれ、フリーランスへの転身であれ、もしエンジニアとしての経験をお持ちであれば、必ず次の環境でも活きるはずです。

40代エンジニアの将来に幸あれ。

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コメント

  1. sho より:

    はじめまして。フリーランスについて調べているところにこのサイトにたどり着きました。フリーランスといえば若い人や経験の長い人の事例が圧倒的に多い中、年齢や今までの境遇も自分に近いところがあったのでコメントさせていただきました。

    私は関西在住、今年41で、今までにパッケージベンダ(正社員)ー→ユーザー企業(正社員)→派遣エンジニア→SES(正社員)→派遣エンジニアと経験してきています。

    現在の派遣先の契約期間が2020年7月中旬までで、このご時世のことや派遣先社員との開発に関する考え方の相違の問題もあり、おそらく契約終了&次の案件の紹介がないと予想しています。

    なので、フリーランスエージェントの登録から始めようかと考えていますが、Tatzさんとは違い自分はあまり管理業務をやってこなかったのでコミュニケーション部分で不安があります。(対人恐怖症気味)

    こんな自分でもフリーランスでやっていけると思いますか?またフリーランスと派遣との違いについてTatzさんの考えを聞かせていただければ幸いです。

    よろしくお願いします。

    • satousan satousan より:

      shoさん。
      はじめまして。コメントありがとうございます。
      ご年齢やこれまでの経歴から、私も親近感を覚えます。
      早速、shoさんからのご質問に回答させていただきます。

      ・フリーランスでやっていけるか
       コメント頂いた内容のみで解釈した印象ですので、誤差はあるかもしれませんが、
       既にご自分のウィークポイントを把握されている時点で、大丈夫なのではないかと思いました。
       ご自分の弱みを把握されているからこそ、それに対して打つ手を考えられるのではないかと思います。
       自分の弱点に気づかない人はいつまでたっても進歩はありませんから。

       世の中のイメージと異なるかもしれませんが、会社員よりもフリーランスのほうが
       より謙虚な姿勢が重要である気がしてなりません。
       2017年9月にフリーランスに転身し2年上経ちましたが、謙虚でいるほうが
       いつまでも向上心が失われずに済むと思うようになりました。

      ・フリーランスと派遣社員の違い
       明らかな違いは「後ろ盾があるかないか」に尽きると思います。
       私は客先常駐のフリーランスなので、業務形態は派遣の方とほぼ変わりません。
       ただ、フリーランスには後ろ盾がありません。自分自身が後ろ盾みたいなものです。
       新たな案件を受けるかどうかの判断は自分自身。
       現場を変えるかどうかの判断も自分自身。
       会社員と違い、社長も上司もいませんので、誰も判断してくれません。

       でも、裏を返すと、自分がこうしたいと思う通りに決断出来るのはすごく良い事だと思います。
       他人の判断で動かされるより、自分の判断で動いたほうが絶対にストレスは少ないです。
       不思議と自分の決断って、結果がどうあれ割り切れるものなんです。

      また、フリーランスエージェントへの登録についてもコメントさせていただきます。
      shoさんは関西在住という事で、私が登録しているPE-BANKも関西支店がありますので、オススメできると思います。
      ただ、1社に絞り込む必要も無いと思います。最初は案件が獲得できるか心配もあるでしょうから、
      複数のエージェントにとりあえず登録しておくのもアリです。

      フリーランスは確かにリスクもありますが、それだけのリターンが会社員以上にあるのも事実です。
      北海道は東京、大阪に比べれば単価は高くはないと思いますが、それでも会社員時代の月給からは大幅にアップしました。
      もし会社員を続けていたら2~3年では絶対に届かない額です。

      私は日本でもフリーランスという働き方がもっと一般的になるように、ブログで発信を始めました。
      別に若い人達だけの専売特許でもないですし、どんな年齢からでもフリーランスへ転身するのは全然アリだと思います。
      これはPE-BANKの方に言われたことですが、ITエンジニアほど低リスクで出来る個人事業はありません。

      shoさんにもこのブログを通じてフリーランスエンジニアとして働くことのメリットを感じて頂けると幸いです。
      他にも気になる事などありましたら遠慮なくお聞きください。
      お互い頑張りましょう。 

      Tatz

  2. sho より:

    早速の返信ありがとうございます。

    確かに派遣社員には福利厚生の点でも有利な点もありますし、派遣先で何か問題があった場合は相談に乗ってもらえるという後ろ盾はあるかもしれません。ただ、相談といってもよっぽどのこと(ハラスメント系の問題)が起きないと動いてくれなさそうな気がしています。

    Tatzさんは技術的なことで行き詰まった場合はどう切り抜けていますか?今のところ、ひたすらググるか、Udemyや書籍等をフル活用してなんとか切り抜けていますが、派遣元に相談しても梨の礫の状態なので・・・

    まずはPE-BANKやレバテックなどの複数のエージェントの登録・相談から始めてみたいと思います。

    これからもブログの発信頑張ってください。

    sho

    • satousan satousan より:

      福利厚生という点では、私が登録するPE-BANKではその辺充実しておりまして、
      正直なところ前職の会社よりもその恩恵を受けていますよ。
      家族でテーマパーク等に遊びに行った場合に、入場料の一部を補助していただけたりします。
      ありがたいです。

      技術的な事で行き詰まった場合は、shoさんとあまり変わらないですね。
      基本はググって、しっかり理解したい分野は書籍で。最近はUdemyも利用しています。
      あとは、現場で高スキルのプロパーの方や他のパートナーさんから教えて頂くこともあります。
      分からない事は素直に教えてもらうほうが早いですよね。

      Tatz